毎日SNSで公開しているパンチャンガを見てくださっている方から、ときどき「これはどうやって作っているんですか?」と聞かれます。
「今日は動く日☆☆」「今日は見送る日★★」「午前中に大事なことを済ませて」「今日は新しいことを始めるより、修正や確認に使って」。毎日こんなことを書いていますが、その日の朝に暦を見て、その場で文章を考えているわけではありません。
実はその土台になっているものがあります。「東京パンチャンガ」です。
今回は10月版をご紹介する前に、「東京パンチャンガって、そもそもどんなもの?」というところから、実物を使ってご紹介してみようと思います。そして、せっかくなので2026年9月版は丸ごと公開します。
東京パンチャンガとは?
パンチャンガは、インドで使われてきた暦です。月の満ち欠けだけではなく、ティティ、ナクシャトラ、ヨーガ、カラナなど、複数の暦要素を組み合わせながら、その日の性質を読みます。
ただし、本来のパンチャンガをそのまま見ても、「で、今日は何をすればいいの?」となりやすい。そこで私が、日本で日常的に使える形へ整理しているのが「東京パンチャンガ」です。
東京の日の出・日の入りを基準として、その日のパンチャンガを読み、「動く日」「整える日」「合わせる日」「見送る日」の4種類に分類しています。さらに、その日の力の強さを☆で表しています。たとえば「動く日☆☆☆」なら、かなり積極的に動きやすい日。「見送る日★★」なら、新しいことを始めたり、大きな判断をしたりするより、確認や修正に使いたい日です。
ここで大事なのは、「吉日だから何をしても成功する」「凶日だから何もしてはいけない」という話ではないことです。パンチャンガは、未来を保証するものではありません。今日は前へ進みやすいのか、それとも止まって確認した方がよいのか。誰かと調整した方がよいのか、何かを削ったり直したりする方がよいのか。毎日の性質を知って、その日に合った動き方を選ぶための暦です。
東京以外では使えないの?
「東京パンチャンガということは、東京に住んでいる人しか使えないの?」と思う方もいるかもしれません。
そんなことはありません。
東京を基準にしているのは、東京が日本の首都だからです。日本全体で共有する暦を作るとき、私は首都である東京の時間と空の動きを、その国全体を見るための基準として採用しています。そのため、東京以外に住んでいる方でも、日本国内で生活しているのであれば「その日の日本全体の気配を見る暦」として使っていただけます。
もちろん、北海道と沖縄では日の出の時間も違いますし、日本国内でも場所による差はあります。そこまで細かく、その人自身の生活する場所に合わせて読みたい場合に使うのが個人パンチャンガです。
東京パンチャンガは、日本で暮らす人が共通して使える基準の暦。個人パンチャンガは、そこからさらに「あなた自身」に近づけていく暦、と考えていただくと分かりやすいと思います。
東京版なら、出生時間が分からなくても使えます
実はパンチャンガには、個人版もあります。生年月日、出生時間、出生地からその人自身の誕生時のパンチャンガを出し、さらに現在お住まいの地域の暦を重ねて、その人にとっての一日を読みます。
こちらは当然、さらに細かくなります。同じ日でも、「一般的には動きやすいけれど、この人にとっては少し慎重にした方がよい」「東京版では普通の日だけれど、この人にはかなり使いやすい」といった個人差が出てくるからです。
これはこれで非常に面白いのですが、ひとつ問題があります。自分の出生時間を知らない方は、意外と多いのです。「何時ごろだったかな」という程度なら分かっても、正確な時間までは分からない。母子手帳が残っていない。家族に聞いても覚えていない。そういう方でも使えるのが、東京パンチャンガです。
誕生日も出生時間も必要ありません。日本で共有する暦として、カレンダーを見る感覚でその日の流れを確認できます。
私は、日常的にパンチャンガを使うなら、まずはこちらで十分だと思っています。毎日の予定を決める、仕事をいつ出すか考える、大きな買い物の日を選ぶ、契約や申込みをいつするか考える。反対に、「今日は無理に決めなくていい」と判断する。こうした使い方なら、東京版だけでもかなりできます。
毎日のSNSパンチャンガは、ここから作っています
そして、私が毎日SNSで公開しているパンチャンガも、この東京パンチャンガが土台です。
たとえば、9月25日は「見送る日★★」でした。この日はヨーガがシューラ。「棘」という意味を持つヨーガです。そのため東京パンチャンガでは、言葉や判断が鋭くなりやすいため、正しさを証明しようとして対立を深めないこと、契約や交渉、新規開始は避けること、一方で治療や修理の検討、問題箇所の特定など、悪い部分を見つける用途には使えることを書いています。
SNSでは、そこから一番大切な部分を抜き出します。毎朝見る文章ですから、パンチャンガの専門用語を全部説明する必要はありません。
「今日は、正しさを証明することより、これ以上こじらせないことを優先したい日です」
というように、その日に実際どう動けばいいのかが分かる文章へ変えています。さらに「猫魔道士今日の気配」では、その内容をイラストでも表現しています。
つまり、パンチャンガの生データから東京パンチャンガを作り、そこから毎日のSNSパンチャンガへ落とし込み、さらに「猫魔道士今日の気配」のイラストへ展開しています。SNSだけを見ていると短い文章ですが、その後ろには一か月分の暦の読みがあります。
月単位で見ると、パンチャンガはもっと使いやすくなる
私はパンチャンガを、毎日単独で見るよりも、月全体で見る方が面白いと思っています。
たとえば2026年9月は、前半に慎重に使いたい日が多く、9月11日の新月を境に流れが切り替わりました。翌12日は、9月で唯一の「動く日☆☆☆」。準備してきたものを公開する、申込みを始める、提案を出す、新しい仕事を始める、といったことに使いやすい日でした。
そこでSubstackでは、12日になってから「今日は動く日です」とお知らせするだけではなく、その前から「12日に向けて何をしておくか」というロードマップ形式の記事も作りました。12日に公開したいものがあるなら、その日に全部を始めるのではなく、前の日々を使って調べる、整える、修正する、準備を終える。そして12日になったら、準備してきたものを外へ出す。パンチャンガを一日ずつではなく、数日から一週間くらいの流れとして使う方法です。
このロードマップの記事はとても好評でした。私自身も、ここに月間パンチャンガを先に持っている意味がよく表れていると思っています。「良い日を知る」だけなら、その日の朝にSNSを見るだけでもできます。でも、一か月分の流れが分かっていれば、良い日が来る前から準備できます。見送る日も、単なる「何もしない日」ではなく、次に動く日のための確認や修正に使えるようになります。
その後も、ずっと良い日が続くわけではありません。動ける日があれば、見送る日も来ます。だから私はパンチャンガを見ながら、「この日は進める」「ここでは決めない」「ここで修正する」「この日に公開する」というように、仕事を振り分けています。ひとつひとつの日を吉凶だけで見るのではなく、次に来る流れまで含めて予定を組めることが、月間でパンチャンガを見る大きな利点です。
何でも早くやればよいわけではありません。逆に、悪い日だから何もしないという話でもありません。その日に向いている仕事をする。そして、次に動ける日に向けて準備をつなげていく。それが、私のパンチャンガの使い方です。
2026年9月版を、丸ごと公開します
「説明は分かったけれど、実物はどんな感じなの?」と思う方もいるでしょう。そこで今回は、2026年9月の「東京パンチャンガ」をそのまま公開することにしました。
9月1日から30日まで、日の出・日の入り、ティティ、ヨーガ、ナクシャトラ、「動く/整える/合わせる/見送る」の分類、☆による強さ、そしてその日の具体的な使い方をすべて掲載しています。
10月版を使ってみようか迷っている方は、まず9月版を見てみてください。そして、ご自身の9月を少し振り返ってみるのも面白いと思います。「そういえば、この日は妙に話が進んだ」「この日に無理に決めて、あとでやり直した」「この日はたしかに何も進まなかった」「逆に、この日は仕事が妙に片づいた」。パンチャンガは未来を見るだけではなく、過去と照らし合わせても面白い暦です。

↑9月全部を見たい場合はダウンロードしてみてください。
10月からは、先に1か月の流れを見てみませんか
毎日SNSを見てもらうだけでも、パンチャンガは使えます。ただ、「明日はどうかな」と毎日確認するだけではなく、月の始めに一度、一か月全体を眺めておくと使い方が変わります。
今月はどこで動けるのか。どこは慎重にしたいのか。新月と満月はどうなっているのか。公開、申込み、契約、買い物などを、どの日に持っていくのか。さらに、その日に向けて何日前から準備を始めればよいのか。予定表とパンチャンガを並べながら、ひと月の流れとして考えることができます。
10月版の東京パンチャンガも、この9月版と同じ形で作成しています。出生時間は必要ありません。東京を日本の基準点として作った一般向けのパンチャンガなので、東京以外にお住まいの方にも使っていただけます。
毎日のSNSパンチャンガを「その日の天気予報」のように使うなら、月間版は「一か月の予報図」のようなものです。毎朝確認するだけでは見えなかった、月全体の波が見えてきます。
そして、もっと自分専用に見たい方へ
先ほど少し触れましたが、パンチャンガには個人版もあります。こちらは出生時のパンチャンガに加えて、現在お住まいの地域の暦も使いながら、その人自身にとっての一日を読みます。そのため、東京版よりもさらにパーソナルな暦になります。
ただし、こちらは正確な生年月日、出生時間、出生地などの情報が必要です。そのため、誰にでもまずおすすめするものではありません。出生データが分かっていて、「日本全体の暦ではなく、自分にとってどうなのかまで知りたい」という方には、こちらの方がさらに面白くなるでしょう。
まずは東京版を使ってみて、パンチャンガそのものが自分の生活に合うか確かめてもらう。私はそれくらいから始めるのが、ちょうどよいと思っています。
毎日の暦を、生活の予定表として使ってみてください。
東京パンチャンガ購入とダウンロード
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