探し続けた答えは「インド占星術」だった―そして2025年、私はまだインドに行っていない

→前回:「『修行で』―衝撃の一言が壊した、自分で掘った最後の井戸」からの続き


スピリチュアルへの興味を開放した私は、占い師になることを決意しました。

タロット、ホロスコープなど、様々な占いを勉強していきましたが、なかなか専門が決まらずもがいていました。

しかし、またインドが私に近づいてきて、この問題を解決してくれたのです。

「なんか違う?」という違和感

まず最初に、西洋占星術の勉強から入りました。

しかし、勉強を進めれば進めるほど「なんか違う?」という感覚が私の心の中に広がり、もやもやするようになりました。

まるで、納豆巻きを注文したのに、カリフォルニアロールが出てきたような微妙な感じ。

似ているものだけど、私の本当に求めているものじゃないという違和感が、じわじわと私を苦しめていきました。

だから、今度は日本に古くからある占いである、四柱推命や九星気学などに触れてみました。

やはり、それらは文化的な背景をスンナリ受け入れることができて、しっくり来た感じがしました。

しかし、今度は大量の漢字に拒否反応を覚えてしまったのです。

私、結構、漢字とかは得意な方だと思っていたのに、まさか、そこがネックになるとは思ってもみませんでした。それだけ、日本古来のものを学ぶというのは、漢字が必要になるようで、完全にナメてました。

探し続けた日々

占いを学びたいという思いはスゴイ強いのに、自分に合う占いがなくて、何だか落ち込みそうになりました。

でも、私はあきらめません。

自分の「運命の占術」が、きっとあるはずだと気を取り直し、本屋や図書館へ時間があれば足を運ぶことにしました。

とはいえ、占い関係の書籍は思った以上に少なくて、本を読もうという情熱も空回り。

だから、もう、やれることはネット検索ぐらいしかないと思いながら、暇さえあればネットサーフィンをして占いに関する情報収集をしていました。

パソコンの画面に飛び込んできた言葉

そんな生活の中、パソコンの画面とにらめっこをしていたら、ある時、ものすごく私のテンションを上げる文字が目に飛び込んできたのです。

それが「インド占星術」です。

私は、今まで書いてきたように、インドについてもそれなりに知っていました。そして、占いについても一生懸命勉強していました。

しかし、この時初めて「インド占星術」というものがあるのだと知りました。

インド占星術は、西洋占星術とかに比べて、何であんまりメジャーじゃないんだろう?と疑問に思い、興味津々でサイトを読んでみました。

「なんじゃこりゃ?」からの始まり

しかし、とにかく、インド占星術は、今まで勉強してきた他の占いとは全く雰囲気が違って独特です。

初見のインド占星術は全く意味がわかりませんでした。

「なんじゃこりゃ?」

思わず、こんなつぶやきが口から漏れてしまったほどです。

しかし、元々インドに興味があったこともあってか、複雑だけど、他の占いと違って、学びたいというモチベーションが失せることはありませんでした。

だから、「とりあえず、インド占星術を勉強してみよう!」と、数冊の本を手にして、深く読み込みました。

それを読み終わるころには、すっかりインド占星術の魅力に取りつかれていました。

「私の探していたのはこれだ……!」

西洋文化はしっくり来なかったけど、同じくカタカナだらけのインド占星術の用語は、自分の中に心地よく入ってきました。

「私の探していたのはこれだ……!」

その一つ一つの言葉の意味が、まるで映画のように私の頭の中に駆け巡り、ありありとイメージすることができる感覚がありました。

五度目の、そして最大の変化

さて、私の人生を改めて振り返ってみると、何かに行き詰まったときは、いつもインドが助けてくれました。

小学生のころに初めてインドに助けられて、40代になった今、専業主婦を終えて第二の人生を模索する中、自分の情熱を傾けられるインド占星術に出会うことができました。

おかげさまで、インド占星術を使って、占い師として活動することになり、とても楽しい毎日を送っています。


そして2025年11月、私はまだインドに行っていない

冒頭で書いたように、あれから5年。

私はまだ、本物のインドの地を踏んではいないのです。

これが意味するところは何でしょうか。

もしかしたら、この後の私の人生で、今以上の悩みや問題が待っているということかもしれません。

私がインドの地を踏むことになるとき、それはとてつもない問題を抱えているということになるのかもしれない。

そう思うと少し怖くもあり、また、ちょっと楽しみでもあります。

大きな壁の前で

現在、私は大きな壁の前に立っています。

インド占星術師として活動を続けてきた5年間。充実していましたが、新たな段階に進むべき時が来ているのを感じています。

「インド、行かなきゃな……」

この囁きは、きっと偶然ではないのでしょう。

でも、とりあえず、その悩みは、いつの間にかインドが解決してくれるはずだと思っています。

インドに行きたいような、行きたくないような。

あなたの人生にもインドはある

ここまで読んでくださったあなたに、お伝えしたいことがあります。

私の人生を変えてくれたのは、確かに「インド」でした。

でも、それは必ずしも物理的なインドである必要はないのかもしれません。

あなたの人生に行き詰まりを感じているなら、あなたにとっての「インド」は、すでにどこかにあるはずです。

それは、ふとした会話の中かもしれない。
本の中の一文かもしれない。
偶然見たネットの記事かもしれない。

大切なのは、それに気づく準備ができているかどうか。

そして、気づいたときに「でも無理だから」と自分で禁止してしまわないこと。

私が小学生の時に「ムラ以外にも世界がある」と気づいたように、
24歳の時に「世界は安全じゃない」と知ったように、
ママ友問題で悩んでいた時に「自分が主役」だと思い出したように、
そして「自分で自分を禁止していた」ことに気づいたように。

あなたにも、きっと、そんな瞬間が訪れます。

インド占星術があなたに教えてくれること

インド占星術は、西洋占星術とも、日本の占いとも違う、独特の世界観を持っています。

それは、まるで私が何度も経験してきた「井戸から出る」体験のようなもの。

今まで当たり前だと思っていた自分の枠を、優しく、でも確実に広げてくれる。

「あなたはこういう人だから、こうしなければならない」ではなく、
「あなたにはこんな可能性がある。でも、それを選ぶかどうかはあなた次第」と教えてくれる。

もし、あなたが今、何かに行き詰まりを感じているなら。
もし、自分が何のために生きているのか分からなくなっているなら。
もし、本当にやりたいことを我慢して、誰かの期待に応えようとしているなら。

一度、インド占星術の世界を覗いてみてください。

そこには、あなたが探していた答えがあるかもしれません。


当面は、占い師として精一杯頑張ろうと思います。

そして、いつか本当にインドの地を踏む日が来たら、また新しい物語が始まるのでしょう。

その時まで、私はここで、あなたの「インド」を見つけるお手伝いをしていきます。

【完】


この記事は、2020年にFacebookで書いた内容をリライトし、2025年の視点を加えたものです。インド占星術に興味のある方、人生に行き詰まりを感じている方のご相談をお受けしています。

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