「修行で」―衝撃の一言が壊した、自分で掘った最後の井戸

→前回:「ママ友地獄からの解放―インド人少年が教えてくれた『自分が主役』という真実」からの続き


自分の興味に正直に生きることにした私。

起業やYOUTUBE、仮想通貨にFX。最先端なことには次々と挑戦していました。

しかし、インドが、自分から率先して井戸に飛び込んでいたことに気づかせてくれました。

ピカピカと輝く彼女

私は起業に興味があるといっても、普通の主婦です。ですから、いきなり起業する知識はありません。だから、最初に勉強のために起業オンラインサロンに入りました。

そのサロンの中で、とても目立つ、私より10歳ぐらい若い女性がいました。

彼女はインド在住で、サロン内でインドのクイズ王と言われていました。

私が初めて彼女を見たのは、インドからのネット中継によるサロンのクイズイベントです。

第一印象は「何?この人自由過ぎない?!」でした。

確かに、インドからの生中継は、2018年の当時は、それ自体が珍しかったのでビックリしました。

しかし、それだけではなく、内容もハチャメチャで驚きでした。中継している最中に、突然、現地のインド人が乱入してきて、彼女と世間話を始めるなんてこともありました。

想像とは違う、本物のインド

とにかく、今まで憧れがあったインドと、生中継でつながっていることに対して、私はとてもワクワクしました。

私が想像していたインドという国は、そこら中にターバンを巻いた修行している人がいるような感じでした。

しかし、本物のインドからの中継は、私の想像とは違いました。一見、インド人も、私たち日本人と同じように、普通に働いているようでした。

しかし、リアカーで家にやってくる移動仏閣があったり、すぐ停電したり、私の未体験のことばかりが続きます。

こんなびっくりだらけのインドの日常ライブが、とにかく楽しく、なによりも、そんな情報を伝えてくれる、ピカピカと輝く彼女に目を奪われたのです。

YOUTUBEをきっかけに

ある時、サロン内の企画で、会員同士でYOUTUBEを始めることになりました。

すると、色々なめぐり合わせが上手く働き、インド在住の彼女を含めた女性4人でYOUTUBEを始めることになりました。

それをきっかけに、私は急激に彼女と親しくなりました。もちろん、インドについて、あれこれ尋ねまくりです。

一番気になったのは、どうして彼女がインドに行くことを選んだのか。

率直に聞いてみたら、一言で答えてくれました。

「修行で」

まさかの『インドの山奥で〜修行して〜♪』

まさかの『インドの山奥で〜修行して〜♪』です!

私もインドで修行したいという夢を持っていました。ただ、かなわない夢と決めつけていました。

そういう私に彼女は言います。

「どうして何もしていないうちから、できないと決めつけるの?やっちゃいけないことなんて何もないんだよ?」

家族がいるから無理だ、と返す私に彼女は続けます。

「どうして結婚して、子供がいたらインドに来ちゃいけないの?誰も禁止してないよ?」

彼女には子供が3人いるのに、人生に行き詰まったからと、家族全員でインドに移住したそうです。

自分が自分を禁止していた

自分の中の「自由感」が崩れた瞬間でした。

なんと私は、自分で自分にあらゆることを「禁止」していたのです。

私は、自分が何のために生まれてきたのか考えていました。何をなすべきなのか、という気持ちはずっとありましたが、答えが出せていませんでした。

生かすとは?
生きるとは?

そんな話をしていた時、彼女が言いました。

「難しく考えすぎても仕方ないのよ、愛をもって、全てを楽しみきることよ!」

あれこれ考えるのではなく「楽しみきる」。

それを聞き、まずは自分が心から楽しめることをやろうと心に決めました。

本当にやりたかったこと

その時、あることに気づきました。

起業やYOUTUBE、仮想通貨にFX。これらは、私が本当に、心の底から興味があったことではないかもしれないということです。

冷静になってみると、世間の最先端でいようとか、サロンのみんなが興味があるからという理由で、手を出していた気がします。

一方、私が子供のころから、ずっと続けていた趣味は何かというと、スピリチュアルです。

でも、これはまわりの人に言うと、びっくりされたり、場合によっては白い目で見られてしまうことすらあります。だから、ずっとこっそりやっていました。

自分で掘った井戸から出る

しかし、インド在住の彼女は、まわりから何と言われようと、インドに子供を連れて移住しました。

それに比べたら、私がスピリチュアルの趣味をおおっぴらに行うことなんて大したことではありません。

それに気づき、私はスピリチュアル探求を堂々と始めたのです。

タロットや占星術、瞑想にマントラ。

私はスピリチュアルに傾倒していることを隠すのをやめました。するとどうでしょう。誰も笑わないし、反対に興味深く話を聞いてくれるのです。

もともとあった井戸から抜け、さらに大きな井戸からも出て、その上自ら飛び込んだ井戸からも出たのに、まだ自分自身で掘った井戸の中にいたのです。

やっと、井戸は全て壊れました。

第四段階の衝撃

これが、四度目にインドが私の人生を変えた瞬間です。

インド在住の友人ができ、会話しただけで、自分自身を縛っていた自分の呪縛から解放されました。

そして、自分が本当にやりたかった、精神世界への探求を堂々と始めることができたのです。


でも、精神世界への探求を始めた私には、まだ一つの壁がありました。

それは「何を専門にするか」という問題です。

タロット、西洋占星術、四柱推命、九星気学。様々な占いを勉強しましたが、どれもしっくりこない。

そんな私に、またインドが手を差し伸べてくれることになるのです。


→次回:「探し続けた答えは『インド占星術』だった―そして2025年、私はまだインドに行っていない」に続く

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