「インドに行けば人生が変わる」は本当か?40代占い師が語る、一度も行っていないのに人生を変えられた話
2025年11月。
私は今、大きな壁の前に立っています。
インド占星術師として活動を始めて5年。充実した日々を送っているはずなのに、なぜか心のどこかで囁く声があります。
「インド、行かなきゃな……」
おかしな話だと思われるでしょうか。インド占星術を専門にしている占い師が、まだ一度もインドに行ったことがないなんて。でも、それには理由があるんです。
私の人生を振り返ると、何か大きな問題に直面するたびに、必ずインドが現れて助けてくれました。小学生の頃から今まで、実に4回も。しかも、一度もインドの地を踏まずに。
もしかしたら、私が実際にインドに行く時というのは、今以上にとてつもない問題を抱えている時なのかもしれない。そう思うと、少し怖くもあり、でも、ちょっと楽しみでもあるのです。
井の中の蛙だったことにすら気づいていなかった
私は福井県の田舎の出身です。
どれくらい田舎かというと、渋谷のスクランブル交差点の1回の歩行者の人数よりも少ない人口の村。そんな場所で育った私は、自分が狭い世界にいることすら自覚していませんでした。
そんな私を180度変えてくれて、広い世界へ導いてくれたのが、インドだったんです。
最初のきっかけは、小学校にやってきた転校生でした。
彼女は都会から来た、自分の意見をハッキリと主張するタイプ。田舎には珍しい存在でした。お互い違いすぎる性格のためか、とても仲良くなりました。
そんな彼女が、ある時こう言ったんです。
「家族でインド旅行に行くの」
第一段階の衝撃
私は衝撃を受けました。
まず、「こんな身近に、海外旅行に行く人がいるんだ!」という驚き。
昭和も終わろうかという頃のことです。身近な人が外国に行くということに驚きはしましたが、海外旅行自体はそれほど珍しいものではありませんでした。
でも、行き先がインドなんです。
百歩譲って、アメリカ旅行なら「お金持ちだな〜!」と納得できたかもしれません。
でも、インドです。
当時の私にとって、インドは「外国だ」というぐらいの認識で、具体的な知識は何もありませんでした。
インドってどこ?
何があるの?
ターバン巻いて〜?
山奥で修行して〜?
強いて言うなら、カレーの国?
そのくらいしか知らない。
世界の大きさに気づいた瞬間
本当にド田舎で暮らしていた小学生の私には、インドに行く人が身近にいるという事実を突きつけられただけで、人生が変わりました。
というのも、私はあまりに井の中の蛙すぎて、自分が狭い世界で暮らしていることにすら気づいていなかったのです。
でも、私もインドという国に、行こうと思えば行けるのだと考えただけで、世界の大きさに気づかされた気がしました。
彼女がインドから帰国すると、私は旅の様子が気になって、色々な話を聞きました。
インドで子供が物乞いをしている話。
小学生の私には衝撃的すぎて、脳裏に焼き付くこととなりました。
当たり前のことに気づく大切さ
当時の私は、同調圧力の強い田舎で生活することに、若干、疲れを感じていました。
たとえば、明日の友人との話題についていくために、あまり興味のないテレビを見ておかなければならない。そんな小さな悩みをいくつも抱えていたのです。
しかし、世界には同じ子供でも、自分の生活を送るために、自分の力で日銭を稼ぐ人がいる。
それを知り、本来なら「私も働かなきゃ」と思うところなのかもしれません。でも、当時の私が気づいたのは、もっとシンプルなことでした。
「ムラ以外にも世界があるんだ」
そんなごくごく当たり前のこと。
そんなこと?と思うかもしれません。
でも、このことこそが、私の中の思い込み、同調圧力を私自身に気づかせる大きなきっかけだったのです。
悩みが小さく見えた日
ムラ以外の選択肢が私にはある。
これに気がついたとき、日常の悩みなどは、とても小さく感じ、どうでも良くなってしまいました。
これが、最初にインドが私の人生を変えた瞬間です。
直接インドに行かずして、話を聞いただけで、当時の私の人生はポジティブな方向に動き出していきました。
でも、これで終わりではありませんでした。
田舎という井戸を出た私。これで思う存分、世界が堪能できると思っていました。
しかし、井戸というのは、実は何重にも重なっていて、終わりがないのです。
それを教えてくれたのも、またインドでした。
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